APA第7版では本文引用を「著者名(発行年)」で示し、参考文献リストは著者姓のアルファベット順に並べます。DOIはURL形式で記し、著者3名以上は初出から「筆頭著者ら(et al.)」と略すのが2026年時点の基本ルールです。
APAスタイルとはそもそも何?
APAスタイルとは、米国心理学会(American Psychological Association)が策定した論文執筆・引用の書式規則で、心理学・教育学・社会科学系の分野で国際的に広く採用されています。現行の第7版(Publication Manual, 7th ed.)が2026年時点の標準です。本文中の引用は著者名と発行年を示す「著者・年方式」を採用しており、SIST 02の「引用順方式」とは体系が異なります。学部・分野によって指定される引用スタイルが異なるため、まずはシラバスや執筆要領でAPA指定かSIST 02指定かを確認してから書き始めることが重要です。国際誌への投稿を視野に入れる分野では、卒論の段階からAPA形式に慣れておく実益もあります。
本文中の引用(in-text citation)の書き方

基本形は「(著者姓, 発行年)」または文中に組み込む「著者姓(発行年)」です。直接引用でページを示す場合は「(著者姓, 発行年, p.12)」のようにページ番号を加えます。要約・パラフレーズの場合はページ番号を省略しても構いませんが、直接引用の場合は必ずページ番号を明記する必要があります。
| 著者数 | 初出の書き方 | 2回目以降 |
|---|---|---|
| 著者1名 | (山田, 2024) | (山田, 2024) |
| 著者2名 | (山田 & 佐藤, 2024) | (山田 & 佐藤, 2024) |
| 著者3名以上 | (山田 et al., 2024) | (山田 et al., 2024) |
APA公式ガイド(apastyle.apa.org)によれば、第7版では著者3名以上の場合、初出から一貫して筆頭著者名+et al.を使う点が第6版からの主な変更点です。同姓の著者が複数存在し引用が曖昧になる場合は、区別できるところまで著者名を追加で表記するとされています。
参考文献リスト(Reference List)の書き方

参考文献リストは著者姓のアルファベット順に配列し、発行年は著者名の直後に括弧書きで置きます。主な資料種別ごとの記載例は次のとおりです。
- 書籍:Yamada, T. (2024). Title of the book. Publisher.
- 雑誌論文:Yamada, T., & Sato, H. (2024). Title of the article. Journal Name, 12(3), 45–60. https://doi.org/xxxxx
- Webサイト:Yamada, T. (2024, March 5). Title of the page. Site Name. https://example.com/page
同一著者・同一発行年の文献が複数ある場合は、発行年の直後にa、b、cとアルファベットを付けて区別します(例:2024a、2024b)。この処理は本文引用とリスト側で必ず対応させる必要があります。日本語文献をAPA形式で書く場合も、著者姓・発行年の位置関係は同じルールを踏襲します。
DOIの記載ルール
第7版では、DOIは「https://doi.org/」で始まるURL形式に統一されました。従来の「doi:」表記や出版地の記載は原則不要です。DOIが存在しない情報源はURLをそのまま記載します。DOIとURLのどちらも存在する場合は、DOIを優先して記載するのが基本方針です。データベース名(JSTORなど)を記載する必要はなく、実際にアクセスできるURLまたはDOIのみを示せば十分とされています。
SIST 02からAPAへ書き換える際の注意点
日本の大学ではSIST 02指定からAPA指定へゼミが変わることがあり、既存の参考文献リストを書き換える必要が生じる場合があります。この場合、発行年の位置を著者名の直後に移動させるだけでなく、リスト全体の並び順を引用順からアルファベット順に組み替える作業が必須です。部分的にしか修正しないと本文引用とリストが対応しなくなるため、リスト全体を一度APA形式で作り直すのが安全です。
APAで書く際によくあるミス
初学者がつまずきやすいのは、SIST 02の「引用順」の感覚のままAPAの参考文献リストを並べてしまうことです。APAでは文中の登場順ではなく、必ず著者姓のアルファベット順に配列し直す必要があります。また、著者3名以上の場合に第6版の記法(初出は全員表記)を使ってしまうミスや、書名のイタリック表記を忘れるミスもよく見られます。APAで文献リストを組み立てる際は、TesifyのようなAI論文作成支援ツールを使うと、集めた文献情報からAPA形式のリストを整える作業を効率化できます。
よくある質問
APAとSIST 02の引用はどう違いますか?
APAは本文引用に著者名と発行年を使う「著者・年方式」で、参考文献リストはアルファベット順です。SIST 02は文中の引用番号順に文献を並べる「引用順方式」が主流で、発行年の記載位置も文献の末尾になるなど体裁が異なります。
APAで著者が複数の時の書き方は?
著者2名は「著者A & 著者B (年)」、3名以上は初出から「筆頭著者 et al. (年)」と略します。第6版までは初出のみ全員表記でしたが、第7版で3名以上は常にet al.表記に統一されました。
Webサイトや動画はAPAでどう引用しますか?
Webサイトは「著者. (年, 月日). タイトル. サイト名. URL」の順で記載します。YouTube動画は投稿者名を著者欄に置き、[Video]と資料種別を角括弧で明記した上でURLを添えます。
APAの第6版と第7版の違いは?
最も大きな違いは著者3名以上の本文引用表記で、第6版は初出のみ全員記載でしたが第7版は初出からet al.に統一されました。またDOIはURL形式(https://doi.org/…)で統一され、出版地の記載も原則不要になりました。
