高専・専門学校・短大の学生数データ2026|令和7年度学校基本調査で見る非大学の高等教育

令和7年度学校基本調査(確定値)によると、専門学校の生徒数は56万9千人、短期大学の学生数は7万1千人、高等専門学校の学生数は5万6千人です。同じ「非大学の高等教育」でも、規模と方向はまったく異なります。

高専・短期大学・専門学校の学生数の規模差を示した図
専門学校は高専のおよそ10倍の規模。同じ枠で語れない

3機関の最新数値はどうなっているか?

出典は文部科学省「令和7年度学校基本調査」の確定値、調査期日は令和7年5月1日(2025年5月1日)です。

区分 学生・生徒数 前年度からの動き 学校数
専門学校(専修学校専門課程) 569,107人 約1万1千人 増加 2,658校(国立8・公立174・私立2,476)
短期大学 71,196人 約7千1百人 減少 292校(公立14・私立278)
高等専門学校 56,277人 ほぼ横ばい 58校(国立51・公立3・私立4)

設置者の構成が三者三様である点に注目してください。高専は58校中51校が国立で国の計画的な配置に依存し、短期大学は292校中278校が私立、専門学校は2,658校中2,476校が私立です。設置者が違えば、定員が動く仕組みも違います。

🔴 「専修学校」と「専門学校」は別の数字です

この調査を引用するときに最も間違えやすい点を、先に潰しておきます。

学校基本調査は2つの異なる系列を公表しています。

  • 専修学校(全体)——高等課程・専門課程・一般課程をすべて含む在学者数。令和7年度は約62万2千人(前年度比 約1万2千人増)。
  • 専門学校(専修学校のうち専門課程)——569,107人(前年度比 約1万1千人増)。

調査の注記でも「専門学校」とは専修学校のうち専門課程を置く学校と定義されています。この2つを同じ文で並べたり、片方の増減をもう片方の説明に使ったりしないでください。数字が近く、増加という向きも同じなので、混ぜても気づきにくいのが厄介な点です。

同じ注意は学校数にも当てはまります。上表の2,658校は専門課程を置く学校の数であり、専修学校全体の校数ではありません。

3つの機関はなぜこれほど違う動きをするのか?

数値の向きが三者三様である点が、この3機関を一括りにできない理由です。

  • 専門学校は増えている。18歳人口が減少するなかでの増加であり、職業に直結する教育への需要が縮んでいないことを示します。
  • 短期大学は縮小が続いている。3機関のなかで唯一、学生数が明確に減少しています。292校のうち278校が私立で、定員の増減が市場の需要をそのまま反映しやすい構造です。
  • 高専は動かない。58校中51校が国立で、計画的な配置がとられているため、需要の増減がそのまま規模に反映される構造ではありません。

高専の「横ばい」は人気の有無を示す指標ではありません。定員が制度的に定まっている以上、志願倍率が上がっても在学者数はほとんど動きません。入学の競争状況を知りたい場合は、在学者数ではなく倍率の系列を見る必要があります。

高等専門学校のキャンパスを歩く学生たち
高専は58校中51校が国立。規模ではなく制度で決まっている

大学と比べるとどの位置にあるのか?

比較の基準として、同調査の大学の数値を挙げます。大学は812校(国立85・公立103・私立624)、在学者数は2,972,412人、うち女子は1,336,758人で女子比率は45.0%です。内訳は学部が2,645,837人、大学院が277,132人でした。

⚠️ この2,972,412人は「大学(学部+大学院)」の数値であり、高等教育機関すべての合計ではありません。短期大学・高専・専門学校はこれに含まれていません。合計を出したい場合は、各区分を自分で足し合わせ、何を含めたかを明記してください。

この対比で見ると、専門学校の56万9千人は決して小さくありません。「高等教育=大学」という前提で議論すると、この規模を取りこぼします。

この数字を読むときに何に注意すべきか?

  1. 「在学者数」と「進学率」は別の指標です。在学者数はある時点に在籍している人数、進学率は当該年の卒業者のうち進学した者の割合で、分母がまったく違います。進学率の推移は 大学進学率の推移データ2026 にまとめています。本記事の数値と進学率を同じ文で並べないでください。
  2. 「専修学校」と「専門学校」を混同しない。前節のとおり別系列です。
  3. 留学生の数値とは範囲が異なります。本記事の生徒数は総数です。専修学校における留学生の動向は 日本の外国人留学生数 最新データ2026 で扱っており、母数が違うため、片方の増加をもう片方の要因として断定することはできません。
  4. 在学者数には科目等履修生等が含まれます。調査の注記により、学部学生・本科学生のほか専攻科・別科の学生、科目等履修生等が計上されています。

統計を論文やレポートで引用する際の書式は 官公庁資料・白書・統計の引用と参考文献の書き方 を参照してください。学校基本調査には速報値と確定値があり、本記事は確定値に基づいています。引用時はどちらを見たかを明記してください。

専門学校の実習室で学ぶ学生たちの様子
専門学校は3機関のなかで唯一、生徒数が明確に増えている

進学先を検討する人はどう使えばよいか?

在学者数と学校数は選択肢の厚みを示す指標として使えます。専門学校は2,658校と選択肢が多く分野も広い一方、短期大学は縮小が続いており、志望分野の学校が通学圏内に残っているかを早めに確認する必要があります。高専は58校しかないため、地理的な選択肢は最初から限られます。

各機関で課される成果物も異なります。高専専攻科の特別研究は 高専 専攻科「特別研究」の書き方2026、専門学校の課題研究は 専門学校の課題研究・卒業研究の書き方2026 にまとめています。大学院段階の専門職課程の規模は 専門職大学院の在学者数データ2026 を参照してください。

よくある質問

専門学校の生徒数は何人ですか?

令和7年度学校基本調査(確定値、調査期日 令和7年5月1日)で569,107人です。前年度より約1万1千人増加しました。この数値は専修学校のうち専門課程の生徒数です。

「専修学校」と「専門学校」は同じ数字ですか?

違います。専修学校全体(高等課程・専門課程・一般課程を含む)の在学者は約62万2千人、そのうち専門課程を置く学校の生徒が569,107人です。調査の注記でも専門学校は専修学校のうち専門課程を置く学校と定義されています。同じ文で並べないでください。

高等専門学校の学生数と学校数は?

学生数は56,277人で前年度とほぼ横ばい、学校数は58校(国立51・公立3・私立4)です。58校中51校が国立で計画的に配置されているため、在学者数は需要の増減を直接反映しません。

短期大学は減っているのですか?

はい。学生数は71,196人で前年度より約7千1百人減少しました。学校数は292校で、うち278校が私立です。3機関のなかで学生数が明確に減少しているのは短期大学だけです。

2,972,412人は高等教育機関全体の在学者数ですか?

違います。これは大学(学部+大学院)の在学者数です。短期大学・高等専門学校・専門学校は含まれていません。高等教育全体の合計を示したい場合は各区分を自分で足し合わせ、何を含めたかを明記してください。

この数値と大学進学率を一緒に使ってもよいですか?

同じ文で並べることは避けてください。在学者数はある時点の在籍人数、進学率は卒業者に占める進学者の割合で、分母が異なります。両方を示す場合は、それぞれ何を測った指標かを明記してください。

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